暖房器具やクリスマスのイルミネーションなど、この季節はいつにも増して室内で電気製品を使う機会が増えますよね。このような時期は特に、電気コードがたくさん家の床を張っているなんていう状況もあるかと思います。特に子犬や子猫は、電気コードをおもちゃ代わりにして遊んでいるうちに、つい歯を立てて噛み付いてしまうこともあるかもしれません。
今回は、そのような状況でもしもペットが感電してしまうような事態が起こってしまったときの対処法や注意する点などをお話します。
電気が流れると
もしも電気が流れている時にコードをかじってしまい、被覆部を破って中の金属部に触れてしまうと、ペットの体の中を通って電気が漏れ出てしまいます。その電気の量と電気の流れた部位によってさまざまな症状が見られますが、もしも大量の電気が中枢神経や心臓を直撃した場合には即死してしまうこともあります。
まずはコンセントを抜きましょう
ペットが倒れていて、その近くにちぎれた電気コードがあったり、ペットが電気コードをくわえているようであれば、まずは電気プラグをコンセントから抜くか、ブレーカーを落として電気を止めましょう。先に電気の元を遮断しておかないと、飼い主さんも感電してしまう可能性があるためです。また、ペットが失禁している場合や、感電時に暴れて水をこぼしてしまったなどで濡れている場所があると、そこにも電気が流れている可能性があるため、電気コードを抜く前は絶対に近くのものには触らないようにしましょう。
電気が流れていないことを十分確認してから、ペットを安全な場所まで移動させます。
呼吸と心拍を確認しましょう
感電するとペットはショックを起こしてしまうため、まずはペットの状態を確認します。
もしも心臓が止まっていたら、すぐに心臓マッサージと人工呼吸を行いましょう。また、呼吸をしていても、ショックを起こしている動物は意識が朦朧としていて体温が低下しています。全身を毛布のようなものでくるんで、その上から湯たんぽや使い捨てカイロなどをあてながら一刻も早く動物病院に連れて行きましょう。ペットの体を温める際には、直接皮膚にカイロなどを当ててしまうと低温やけどを引き起こす可能性があるので十分注意しましょう。
しばらくは要注意
電気が通った部位は通常スポット状に深いやけどをしています。電気コードをかじった場合は唇や口の中にもそのようなやけどが見られることが多いため、外見は元気そうで問題ないと感じても、かならず動物病院できちんと検査を受けた方がよいでしょう。
また、感電の影響で直後から数日かけて肺に水が溜まり呼吸が苦しくなることもあるので、しばらくは安静にして様子をよく観察し、少しでもいつもと違う様子が見られた場合には動物病院へ相談することも重要です。
まとめ
感電は一瞬にして命を奪う可能性のある、恐ろしい事故です。たとえシーズン物の電気製品であっても、ペットのいるご家庭では、電気コードはなるべく壁や床に沿わせてテープで固定したり、専用のコードカバーを使用したり、カーペットの下を這わせるようにして、電気コードにペットが興味を持たないように工夫しておきましょう。
このように、予測できるような事故を未然に防ぐには、最悪の事態を想定して日頃からお家のなかでも十分気を付けることが大切ですね。
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