皆さんは普段、愛犬とどんな散歩をしていますか?人と犬がちゃんと歩調を合わせて歩いていますか?もし犬がぐいぐいと人を引っ張って歩くような散歩をしていたら、それはしつけの上で好ましくないばかりでなく、さまざまな危険も伴います。今回は、犬の引っ張り癖を直す方法についてお話します。
犬がリードを引っ張る理由
もともと、群れで暮らしていた犬は、リーダーについて行動をしていました。リーダーが先頭に立って行く先を決め、皆がそれに従っていたのです。そのため、もし散歩で犬が自分の行きたい方向へ勝手に飼い主さんを引っ張っていってしまうのであれば、その犬がリーダーとなって飼い主さんに「こっちに行くぞ!ついてこい!」という意味です。犬のほうが人よりも上の立場であると思っていることは、普段のしつけの上でも好ましいことではありません。
引っ張り癖の危険
大型犬でなくとも、犬の引っ張る力というものはとても強いものです。もしリードを持つ人が引っ張られた拍子に転んでしまったら、怪我をしてしまうこともあります。また、転んだ拍子にリードを手放してしまったら、犬はリードを引きずったままどこかへ走っていってしまうかもしれません。交通事故にあったり、迷子になってしまう危険も出てきます。さらに、引っ張り癖のある犬は常に首輪に力がかかるため、気管や首の筋肉を痛めることもあり、呼吸器や心臓の病気を持っている子は症状が悪化してしまうこともあります。
引っ張り癖の直し方
①「待て」と「おいで」をしっかりと教える
まず、散歩以外のときに「待て」と「おいで」をしっかりと教えましょう。普段からのしつけをしっかりすることによって、リーダーは人であり、人の言うことを聞かなければいけないことを犬に教えます。もし「待て」ができるようになれば、お散歩に行って引っ張りそうになっても「待て」をして、一時的に引っ張ることをやめさせることもできます。また、「待て」というコマンドは、単に行動を止めるだけでなく、興奮しすぎている犬の気持ちを冷静にさせることもできます。
②人が先に行動する
散歩に行くと決めた瞬間から、飼い主さんはリーダーシップを取らなければいけません。まず、散歩に行くタイミングは、犬に行きたいとせがまれてから行くのではなく、飼い主さんが時間を決めましょう。犬にリードをつけてからドアを出るのも先に立って進むようにし、どこに行くのかも犬任せにしないようにしましょう。もし、犬が門を出て勝手に好きな方向に引っ張るようなら、すかさず反対方向に歩いて人のほうが先に立って歩くようにしましょう。あくまで人がすべての決定権を持つといった毅然とした態度をとることが大切です。
③引っ張らないことを褒める
散歩のときに小さなおやつをポケットに入れて出かけてみましょう。
まずは普通に歩き、犬が引っ張りそうになったら黙って立ち止まります。犬も立ち止まってリードが緩んだら、すかさずおやつをあげてよく褒めましょう。このことを何度か繰り返すと、犬がポケットに入っているおやつを気にしながら人の横をついて歩くようになってくるでしょう。アイコンタクトを取りながら「いい子だね」と褒めながら一緒にゆっくりと歩き、「人と一緒に歩いたほうがいいことがある」ということを学ばせていきます。
おわりに
いかがでしたか?散歩で犬をコントロールするということは、意外に難しいかもしれませんが、散歩はとても大切な毎日の運動です。毎日のことだからこそ、犬も飼い主さんも楽しく行けるように、日頃からトレーニングをするようにしましょう。
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