社会性をつける「パピーパーティー」

愛犬が見知らぬ人に吠えてしまったり、他の犬と上手く遊べない…なんてことはありせんか?

子犬の時期に「社会性」を身に付けていないと、コミュニケーションを上手く取れなくなり他の犬を見ると不安になり吠えたり、噛みついたりして臆病または攻撃的になってしまいます。

今回は社会性を身に付けるための場、パピーパーティーの大切さについてお話したいと思います。


社会性とは

社会性とは、見知らぬ人や他の犬たちと最低限のコミュニケーションを取る能力のことです。発育段階で、生後3週齢~16週齢頃に「社会化期」が訪れます。

この社会化期の環境が一番大切で、社会化期に他の人や犬と楽しく遊びながら触れ合うことで社会性を身に付けていきます。

社会性が身に付いていれば飼育しやすく、指示語などのしつけもしやすくなります。


パピーパーティーとは

パピーパーティーとは「子犬の社会化」を促進することを目的にして、さまざまな場所で開催されるイベントです。同じ月齢の子犬を集めて、遊びながら社会性を身に付けていきます。

本来なら社会化期に母犬・兄弟犬などと一緒に過ごし、じゃれ遊びながら社会性を身に付けていくのですが、ペットショップやブリーダーさんから子犬をおうちに迎える場合、生後2~3カ月頃には親元を離れてしまい社会性が身に付いていないままご家庭で飼育される犬が増えています。

そこで、社会性を身に付けるために必要な環境を提供しているのが、パピーパーティーなのです。


パピーパーティー選びが重要

このように、社会化期にパピーパーティーに参加して社会性を身に付けることは今後のために非常に重要です。そのためにも、信頼できるパピーパーティー開催場所を選びましょう!


適した開催場所とは

・衛生的にしっかりとしている

・室内で開催している

・ワクチンを接種しているかの確認をしている

・管理者がいる

以上の項目をしっかりと管理している開催場所に参加することをおすすめします。

また、1日だけでは社会性を身に付けるのは難しいです。もともと怖がりなわんちゃんは、初めて参加したパピーパーティーでは恐怖心だけを覚えて帰るという可能性があります。定期的に開催している場所へ何回も参加することをおすすめします。


パピーパーティーの内容

パピーパーティーは、子犬同士じゃれ遊びながら社会性を身に付けるのを目的に開催していますので、多くの場合パーティーのほとんどの時間を自由に子犬同士で遊ぶ時間としています。

パピーパーティーの開催場所によって異なりますが、参加している飼い主さんからおやつをもらったり、子犬同士で遊んでいる間にいろんな音を聞かせたりおもちゃで遊んだりしながら、社会性を身に付けるためのプログラムが組まれています。

飼い主さんにハンドリングの指導をしている場所もあります。


パピーパーティーの参加方法

パピーパーティーに参加する場所を決めたら、まず予約状況を確認し、予約を入れることをおすすめします。(ほとんどの開催場所には頭数制限があるため)

・ 予約を入れたら、持ち物があるかを尋ねましょう。

  (例)リード・おやつ・水・ペットシーツなど

・ おやつは、その子にあった大きさを選びましょう。

  (例)チワワなら米粒1粒程度の大きさでOK!

・ 首輪やハーネスに慣れていない子は、参加するまでにおうちで慣れる練習をしておきましょう。 (急に首輪などをつけると気にして遊ばないことがあります)

・ 飼い主さんは動きやすい格好・靴で参加しましょう。

  (高いヒールなどは参加犬にゲガをさせてしまう可能性があるため)


パピーパーティーに参加する際の注意

パピーパーティーに参加する上での注意点などを確認していきましょう。

  • パピーパーティーが始まって、担当者から「リードを放していいですよ。」の指示があるまではリードを離さないようにしましょう。(事故防止)
  • 自由に遊んでいる間、自分の飼い犬をよく観察し、排便・排尿をしたそうであれば、トイレに誘導しましょう。
  • 子犬同士自由で遊ぶ時間は、やさしい目で見守りましょう。(遊ぶことで犬同士が学び合うので、緊急の時以外は手を出すのはやめましょう。)


パピーパーティーが終わったら

パピーパーティーが終わったら、愛犬をゆっくりおうちで休ませてあげましょう。

特に子犬の時期は体調を崩しやすく、睡眠も大事なので参加した日はしっかりとおうちで休ませることが大切です。

また、ケガなどしてないか、排便・排尿の様子に変化はないか、食欲・元気は変わらないかなどの健康状態を観察しましょう。(その日の疲れなどで体調を崩すこともあるので何か変わったことがあれば獣医さんに相談しましょう。)


まとめ

社会性を身に付けるには社会化期の子犬の時期がとても大切です。

ただ単に、何回かパピーパーティーに参加していれば社会性が身に付くわけではありません。

飼い主さんの意識の持ちかたが一番大切で、ハンドリングの練習や色々な音を聞かせるなど人間と生活する上でのルールを楽しく教えていく必要があります。

パピーパーティーに参加し、他の人や犬に慣れさせながら自宅でも色々な経験をさせることが大切です。はじめは大変かもしれませんが、子犬の時期にこのようなことをすることで、将来的に愛犬と穏やかに暮すことができ、犬自身もどこに行っても楽しむことができます。

このように、パピーパーティーは子犬にとっても飼い主さんにとってもプラスになる行事です。


愛犬の社会性を育てて、飼い主さんと幸せに共存していければ、お互いより楽しい時間を過ごせるのではないでしょうか。