動物病院へ連れていく時の注意点

ペットが病気や事故にあったときは、なるべく早く動物病院に連れて行く必要がありますが、体に不調を感じている動物は触られることに非常に敏感になっているため、興奮させないように保護しなければなりません。また、連れて行く途中で症状が悪化しないようにするためには、いくつか気をつけなければいけないことがあります。

今回はパターン別でいくつか注意しなければならないことを説明していきます。


動物病院に連れて行く準備

まずは、動物病院に行く際の準備に関してです。

初めて行く動物病院の場合は、まずは動物病院に前もって電話をしておくとスムーズです。

事前に、交通手段(駐車場の有無、最寄り駅等)、病院までの所要時間などもしっかり調べておきましょう。

動物病院が自宅から近い場合は、犬の場合はリードをつけて連れて行くことが多いと思いますが、遠方の場合や猫の場合はペットのサイズに合ったキャリーケースに入れてあげましょう。


猫を運ぶ場合

さらに、猫はなるべく洗濯ネットのような袋に入れてから、ペットキャリーに入れて連れて行きましょう。一見かわいそうに見えますが、猫にとっては袋状のものにすっぽりと入っているほうが精神的に落ち着く上に、その後の動物病院での診察もスムーズに行うことができます。


けがをして、人を警戒している場合

特に交通事故などでけがをしているペットは非常に興奮しており、たとえ飼い主であっても人を寄せ付けないかもしれません。まずはペットを保護する前に十分に落ち着かせましょう。いきなり触るのではなく、やさしい声を掛けながらなるべく体を近づけます。もし体の一部を触らせてくれるようになったら、そっと頭の下に手を差し伸べて、顎の下や耳のうしろを撫でて落ち着かせてあげましょう。その後、バスタオルや毛布などで体をくるむようにして抱きかかえます。もし、野良猫などで、どうしても落ち着いてくれない時には、体全体をすっぽりと覆うくらいの大きめのバスタオルを頭からかぶせてしまい、見えなくなったところでタオルごと持ち上げるようにしましょう。


骨折をしている場合

もし、どこかが骨折している場合は、なるべく患部に触れないようにしながら全身をタオルで包んでしっかりと抱きかかえるか、折りたたんだ毛布の上に寝かせて担架のように四隅を人が持って運びましょう。決して素人判断で折れた骨を直そうとしたり、ペットを歩かせてはいけません。特に背骨の骨折が疑われる場合は、なるべく姿勢を動かさずに、平たい板のようなものに乗せて運ぶとよいでしょう。


意識がない場合

もし、ぐったりとしている場合は横向きに倒れているペットの肩と腰の下に手を入れて、少しだけ持ち上げて広げた毛布やタオルの上に移動させます。横向きに寝かせたまま、なるべく水平にして連れて行きましょう。手足をさわって触ってみていつもと比べて冷たいようなら体の上にはもう一枚毛布をかぶせ、保温してあげましょう。逆に熱中症で体温が非常に高い場合には腋の下や股に保冷剤をあてながら運びましょう。途中では、吐いたり、急変してもすぐに気がつくように、呼吸の状態や口の中の粘膜の色(通常はピンク色)などに気を配っておきましょう。


まとめ

いざという時は私達だけでなく、ペットも気が動転しています。しかし、興奮したり、暴れることで症状が悪化してしまう場合もあるため、動物病院への運搬は的確に、なるべくスムーズに行うことができるよう、一度は家族全員でシュミレーションしてみてください。

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