ペットの歩き方がおかしい?チェック方法と考えられる理由を解説

散歩中や家で遊んでいるときなどに「あれ?歩き方がおかしいかな?」と思ったのに何となく様子をみていませんか?
歩き方がおかしくなったときに考えられる原因は色々あり、全身の病気のサインということもあります。今回はペットの歩き方がおかしいと思ったときにどのように確認したらよいかと、考えられる原因についてお話します。


日常の生活の中で起こるもの

【日常の生活でのケガ】

例えば、お散歩中に植物のトゲや折れた木の枝、割れたガラス、落ちている金属の破片等によりケガをすることがあります。伸びすぎた爪を歩行中に傷める事などもあります。まれに、足の指にダニがついて血を吸い、膨らんで足に痛みが出て、歩き方がおかしくなることもあります。このような場合は爪・指の間・足のうら・足首と、順番にていねいに毛をかきわけながら、原因をみつけるとよいでしょう。

室内飼いの猫の場合も、家の中に落ちていたものを踏んでしまったり、爪が伸びて肉球に刺さっていることがあります。特に長毛の子は狼爪が伸びていても毛で隠れて気付かない場合があるので、伸びすぎないように注意しましょう。

治療としては、消毒だけで治るものから、異物の除去・止血など外科的な治療が必要な場合もあります。大丈夫そうでも、ばい菌が入って化膿してしまうこともあるため、動物病院での治療を受けておくと安心です。

【遊んでいる時や運動をしているときのケガ】

高い所から飛び降りる・ジャンプする・急にダッシュするなどの後に、歩き方がおかしくなることがあります。そのような時には、捻挫・関節の靭帯や軟骨を痛めたり、靭帯の断裂・骨折・脱臼等が考えられます。
これらは痛みが伴うため、早めに病院に連れて行ってください。

【先天的なもの】

小型犬では膝蓋骨の脱臼、成長期に発生する大腿骨頭の異常(レッグ・パーセス病)、大型犬では、股関節形成不全が多くみられます。完全に治すことは難しいことかもしれませんが、悪化しないように日常生活でも注意が必要です。動物病院で対応などしっかり聞くようにしましょう。

【食事によるもの】

栄養の偏りがあっておきるものとしては、くる病骨軟化症があり、カルシウムだけではなくリンとの比率が重要です。また、肥満により足や腰に負担がかかり、歩き方がおかしくなることもあります。ご飯やおやつをほしがるからといって、好きなものをおなか一杯になるまで与えてしまうのは問題です。運動量や体質、避妊・去勢の有無によって同じ食餌量でも太りやすかったりする子もいるので、愛犬・愛猫にとっての適量を調べて与えるようにしましょう。

ビタミンA過剰症でも四肢の関節が腫れ、歩行に異常が出る場合があります。
年齢や持病に合わせたフードや処方食を、獣医師に相談してみましょう。


歩行異常は様々な病気で発生する

足そのものではなく、筋肉・神経・背骨(頚椎・胸椎・腰椎)などに異常があって、歩き方がおかしいこともあります。

その病気として考えられるものは筋炎・小脳前庭部の障害・椎間板ヘルニア・変形性脊椎症などです。骨髄炎や骨に腫瘍ができて、歩き方に変化が出ることもあります。

また全身性紅斑性狼瘡という自己免疫疾患でも、発熱・関節炎・皮膚や粘膜の炎症・リンパ節の腫大などにより、歩き方に異常が出ることもあります。

さらに、内臓の病気(腎臓病・肝臓病・心臓病等)でも、末期になれば歩き方がおかしくなります。


まとめ

人間でも頭が痛いなどの病気の際には歩き方がフラフラしてしまう等の症状が出てくると思いますが、動物も同じです。

正常でない歩き方には何らかの原因があります。様子を見続けるのではなく、病気やけがを疑って早めに動物病院を受診したほうが良いでしょう。

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