ペットが何らかの原因で多量に出血してしまった場合、命にかかわる危険な状態になる可能性があるため、できるだけ早く止血をする必要があります。出血している部位を目で確認できる場合は、応急手当として止血を行ってから動物病院へ連れて行くと良いでしょう。
今回は、いざとなったときにおうちでできる「止血法」をご紹介します。
止血法の基本
おうちで起こりやすい出血の場面
- 爪を深く切りすぎてしまい、爪の先から出血してしまった場合
- 毛玉を切る際、誤って皮膚も一緒に切ってしまった場合
- お散歩中に尖ったものを踏んで肉球を傷つけてしまった場合
- ペット同士のケンカで、怪我をしてしまった場合
このようなアクシデントにより出血が見られた場合、次の止血法を試してみましょう。
止血に必要なもの
- 清潔なガーゼ
- 医療用の脱脂綿
- 伸縮性包帯
止血に必要なものが揃ったら、次は一般的な止血法についてです。
- まずは出血部位を確認します。皮膚にできた傷は毛に埋もれて見つけにくいため、毛を掻き分けて、複数箇所ないかも含めてしっかりと探します。
- 血が出ているところに清潔なガーゼまたは脱脂綿を厚めにあてます。
- 3~5分間、そのまま強く押さえます。もし押さえているガーゼで血を吸いきれない場合には、押さえているガーゼは外さず、その上にさらに新しいガーゼを重ねます。ガーゼを頻繁に取り替えたり、ガーゼで傷口をこすらないようにします。
- 足や胴体のように包帯が巻ける場所の場合、ガーゼの上から包帯をややきつめに巻いて固定します。
血がなかなか止まらない場合は、次の方法を試してみてください。
- 傷口のすぐ上(心臓に近い場所)を清潔なガーゼまたは脱脂綿で血が止まるまで押さえる、または包帯で軽く縛ります。
- 2分おきくらいに少し緩めてみて、血が止まっているかどうかを確認します。この際、必要以上に血行を遮断しないように注意しましょう。
しっぽや耳翼からの出血
しっぽや耳のような、よく動く場所からの出血は一度止まっても、動かすことによって再び出血することがあるので注意が必要です。
- 耳の先端から出血している場合
耳翼をガーゼで挟み込むようにして包み、耳翼の外側を頭に付けた状態で頭ごと包帯で巻いて固定します。
- しっぽの先端から出血している場合
しっぽを胴体ごと包帯で巻き、しっぽを身体に固定します。
まとめ
おうちでの応急手当が終わったら、できるだけ早く動物病院に連れて行きましょう。
血を見ただけで気が動転してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、飼い主さんの対応によって、その後のペットの状態が左右される場合もあります。万が一、ペットがケガをしてしまったときのために、止血法を覚えておくと良いでしょう。
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